サルサのスタイル紹介3回目!
今回はLAスタイルを紹介していきます。
1回目、2回目の記事をまだ読んでいないという方はぜひ先に目を通していてくださいね。
さて今回紹介するのはLAスタイル。
まずその前に、「~スタイル」という名前とは別で、サルサをやっているとOn1、On2という言葉もよく耳にしますよね。
On1、On2とは、スタイルの名前ではなくリズムの取り方を指します。
簡単に言えば、カウント1にアクセントをおいて踊るのがOn1、カウント2にアクセントをおいて踊るのがOn2です。
つまり、
On1 =123 567
On2 =123 567
このように、カウント2と6にアクセントをおいて踊るように言われていたら、それはOn1 ではなくOn2です。
ということは、1と5にアクセントをおいて踊るキューバンスタイルやカリスタイルもOn1ということになりますよね。
理論上はそうなるのですが、On1と言われる時は一般的にはLAスタイルのことを指します。
キューバンスタイルをOn1と呼ぶのは聞いたことないですね。
なのでほとんどの場合、 On1 = LAスタイル だと思ってもらって間違いないでしょう。
さて、ではそんなLAスタイルの特徴を見ていきましょう。
【LAスタイルの特徴】
①ライン上で踊る(Salsa Lineal)
②On1でリズムをとる
③女性の回転回数が多い
④ソーシャルでもショー要素が多い
⑤腕を使った女性のスタイリングが多い
⑥よりエネルギッシュなショーやパフォーマンス
では早速細かく見ていきましょう。
①ライン上で踊る(Salsa Lineal)
LAスタイルはライン上で踊るスタイルのサルサです。
ライン上で踊るというのは、一本の線(ライン)の上からはみ出さないように踊らなくてはいけません。
女性がずっとライン上で踊れるよう、男性はうまくリードしてあげる必要があります。
ここで、LAスタイルのパイオニアの一人であるジョニー・バスケスの動画を紹介しましょう。
この動画を見てもらうと、女性がずっと一本の線の上を行き来して踊っているのがわかりますよね。
一回目に紹介したキューバンスタイルの動画と比べて見てもらえたら、その違いがよりはっきりとわかることでしょう。
②On1でリズムをとる
LAスタイルの2つ目の特徴はOn1でリズムを取るという点です。
ライン上で踊るサルサのスタイルは全部で3つあります。
LAスタイル、NYスタイル、プエルトリカンスタイルは全てライン上で踊ります。
その中で唯一On1でリズムを取るのがLAスタイルです。
動画を見てもらってもわかるように、カウント1と5にアクセントがついていますよね。
LAスタイルはOn2では踊りません。常にOn1で踊ります。
③女性の回転回数が多い
3番目の特徴は、ペアで踊る時女性の回転回数が多いという点です。
キューバンスタイルでは女性はたいてい1回転しかしません。
カリスタイルでは回転よりもステップの方がメインです。
それに比べ、LAスタイルでは女性の回転回数が多いのです。
いわゆるスピンと言われるものですね。
同じ場所で男性から女性が2回転以上回されることが沢山出てきます。
④ソーシャルでもショー要素が多い
4つ目に、LAスタイルはソーシャルでもショー要素が多いというのが大きな特徴です。
元々LAスタイルはショー向けに発展したスタイルでした。
そのため、一つひとつの動きをよりはっきりとさせ、キメる箇所が多いのが特徴です。
LAスタイルが生まれたのは、その名の通りロサンゼルス。
ロサンゼルスと言えば、皆さんご存じ、ハリウッドがある都市ですよね。
LAスタイルが生まれた当時のロサンゼルスでは、サルサがかかるバーやライブ会場にハリウッド関係者が出入りしていたとのこと。
サルサを踊る人達は、少しでもそんなハリウッド関係者達の興味を引き、スカウトしてもらうために、ソーシャルであってもよりエレガントに、スピンも沢山入れてショーのように踊っていたそうです。
そういった習慣がそのまま残り、LAスタイルはどんな他のスタイルよりもソーシャルでもショー要素が多いスタイルとなって発展していきました。
⑤腕を使った女性のスタイリングが多い
ショー要素が多いとなると、もちろん女性のスタイリングも多く取り入れられるということは予想がつくでしょう。
決めポーズのように腕を上げたり横に出したりと踊っている最中に腕のスタイリングが多く取り入れられるのもLAスタイルの特徴です。
ここでまた別の動画を紹介しましょう。
同じくLAスタイルで有名なペア、Adrian&Anita(アドリアン&アニータ)の動画です。
女性の腕が常にスタイリングを行っているのがわかりますね。
⑥よりエネルギッシュなショーやパフォーマンス
LAスタイルはショー向けに発展したスタイルだということはすでに述べましたね。
LAスタイルが生まれるずっと前から、すでに米国ではNYスタイルが存在していました。
LAスタイルは、そのNYスタイルの影響をとても大きく受けているのです。
ペアの技の多くはNYスタイルの技が取り入れられ、ライン上で踊るというのもそのまま引き継がれていますね。
ただ、リズムはOn1でとるようになり、また、NYスタイルに比べ、よりエネルギッシュに踊るショースタイルとして確立しました。
どんなスタイルでもショーはエネルギッシュに踊られて当然だと思うかもしれませんが、LAスタイルはその点においてより一層際立っているということができるでしょう。
アクロバットも交え、より派手に、よりエネルギッシュに踊られるのがLAスタイルのショーの特徴です。
ここで2つの動画を紹介しましょう。
一つ目は、何度も紹介しているLAスタイルのパイオニア、ジョニー・バスケスのダンスカンパニーの動画。
そして2つ目は、今やサルサの世界を超えて知られる存在となった、リカルド&カレン(Ricardo & Karen)によるショー動画です。
動画からでもものすごいエネルギーが伝わってきたのではないでしょうか。
サルサを知らない人がサルサのイメージとして抱いているものは、もしかするとLAスタイルが一番近いのかもしれませんね。
どのスタイルも勉強すればするほど面白い。
さて次回は、このLAスタイルに影響を与えた、NYスタイルを紹介していきます。
次回もお楽しみに♪